感情は生きる証|扱いにくさの奥にある「力」

韓国のチャンドックン内の風景

感情はなぜ「扱いにくい」と思われがちなのか?

感情とお友達の方も、ちょっと距離を置きたい方もこんにちは。

くり山です。

さて、今日のトピックは「感情」

突然ですが、皆さんは、感情に対してどんな感情がありますか?(え笑)

感情そのものについてどう思いますか?

「特にないです!」

「感情大切にしてます」

「感情に悩まされています」

「感情は、できればない方が良いです」

「私は、感情が一切ありません」

なんて声が聞こえてきそうです。

私は、感情(ポジティブもネガティブも含めて)をすごく大切にしている人間なんですが、

世間的には、感情ってあまり歓迎されていない空気があるなぁと感じます。

特に、ネガティブな感情は、敬遠されがち。

社会生活では、「感情的な人」は疎まれることもありますよね。

でも…

「感情」は本当に悪なのかな?

本当に疎ましいものなのかな?

今日はそんな問いを入口にしながら、

感情のいろんな側面を一緒に見つめてみて、

最終的には「感情とのちょうどいい付き合い方」について

考えていけたらと思っています🎡

今回の記事は長めなので、目次を活用してご自身のペースで読んでみてください😊

社会が感情に距離を置いてきた理由

そもそも、私たちの社会の構造を見てみると、

感情が前面に出る場面って、意外と限られている気がします。

どちらかというと——

理性 > 感情

合理性 > 感情

ルール > 感情

秩序 > 感情

思いやり > 感情

私たちが暮らしている社会は、基本的に「秩序」や「ルール」を大事にして成り立っていますよね。

会社でも、学校でも、地域でも、

感情よりも、まず理性や、他人を思いやる姿勢が求められる場面が多いです。

それは、人間社会の「調和」や「平和」を保つために、とても大切なことでもあります 🕊️

だからこそ、“調和を乱すかもしれない存在”として感情が慎重に扱われてきたのかもしれません。

実際に、感情的になって暴力的な行為に及ぶ事件もありますし、

感情を爆発させることで他人を傷つけてしまうことも、確かにある。

そういう側面を見ていると、

「感情を出すとトラブルになるかもしれない」

「感情を出す=コントロールできないもの」


と無意識に感じてしまうのも、ある意味自然なことですよね。


そして、感情を素直に出すこと自体が、

「危ない」

「面倒くさい」

「大人げない」

と受け止められてしまうこともありそうです。


私は、子供の頃すごく泣き虫で、

「泣き虫だね〜」とからかわれた事が、ちょっとコンプレックスでした😎


気づかないうちに「感情」は、

社会の中でそっと距離を置かれるような、ちょっと“扱いにくい存在”になっていたのかもしれません。


感情を抑えて生きるクセはどこから来た?

そんな感じで、

  • ルールが守れて、

  • 秩序を乱さず、

  • 理性的・合理的に動けて、

  • ポジティブな態度の人

が重宝される社会で、私たちは生きてきました。


実際に、この人間社会のコミュニティから、はみ出してたったひとりで生きるのはかなり大変なことです🏕️


だからこそ、多くの人がいつの間にか、

  • 感情を抑える

  • 感情を無視する

  • 感情を見せない

  • 無理に明るく優しくいる

そんなふうに振る舞うクセを身につけてきたのかもしれません。


これらは、私たちが成長とともに学んだ、

「社会の中で生きるために必要だった戦略」です。


決して悪いことでも、恥ずかしいことでもありません。

むしろ、そうやって今日まで頑張って生きてきた自分に、

「よくやってきたね」と声をかけてあげたいところです🍵


そのうえで、もし今、どこかに違和感や息苦しさを感じているのだとしたら——

そろそろ、抑えてきた感情たちに目を向けてみてもいい頃なのかもしれません


確かに感情は扱いにくい部分もある

実際のところ、

感情に振り回されたり、

うまく扱えずに困った経験って、

誰にでもあると思います。


例えば、

  • 怒りや悲しみで自分を責めてしまう

  • 不安や焦りに飲まれて、疲れ切ってしまう

  • 衝動的に言いすぎたり、行動しすぎて、あとで後悔する

こんなふうに、感情が暴れたり、苦しくなったりすることもある。

だからといって、「感情そのものが悪い」わけではありません。

本当に大切なのは、「感情との付き合い方」


感情は敵ではなく、むしろ——

「自分の内側に何か大切なことがあるよ」というサイン


ちょっと扱いが難しいときもあるけれど、

感情は、無意識な場所にある、私たちのことを教えてくれようとしているのかもしれません🌱


感情が人生にもたらす「本当の力」とは?

私は、感情って「人生に彩りをくれるもの」だと思ってるんです。


感情がなかったら、音楽を聴いて泣くことも、誰かの言葉に救われることも、きっとない。

感動する映画やドラマや本や漫画が大ヒットしたりするのも、みんな感情を動かされたいから。


喜びも悲しみも、全部が「生きている証」なんですよね。

  • 感情があるから、共感が生まれる。人を救う力になる

  • 感情があるから、「生きててよかった」と思える瞬間がある

  • 感情に振り回されるからこそ、見えてくるものがある

  • 感情は伝わるから、人の心を動かすエネルギーにもなる


一瞬だけ「人間から感情がなくなった世界」を想像してみると、

ちょっと怖くないですか?

感情が全くなくなったら、人生はどうなるでしょうか?


嬉しさも、喜びも、悲しみも、怒りもない人生。

きっと、「生きてる実感がない」と多くの人が思うかもしれません。


つまり、

感情こそが「生きている証拠」であり、人を動かすエネルギーなんです💥

自分の深い感情を活かすには?

ということで、ここからは実際に、

感情とどう一緒に生きていくと良いのか、

あくまで私自身の考えにはなりますが、共有していきます💪


本音に向き合う自己対話をする際の、前提としても活用できます。


簡単に言うと、

「感情を抑えず、否定せず、味方につけること」

これが大切だと感じています。

より詳しく5つにまとめました。

① 感情 = 自分だと思わない

まず前提として、

感情 = 自分

だと思わないことです。


感情はあなた自身を定義するものではありません🍎

怒りを感じても、

悲しみが湧いても、

幸せで胸がいっぱいになっても、

楽しくてにっこりが止まらなくても。

どんな感情も、あなたの中に一時的に訪れるものであって、

それ自体が「あなたの価値」を決めるわけではありません。

たとえ感情が胸いっぱいに広がって、涙があふれてきても。

怒りが込み上げて、心がざわついたとしても、

それで、いいんです。

それが「生きている」ということだから。

ただし、その感情がどれだけ強くても、それは「あなたのすべて」ではありません。

② ネガティブ感情にも意味があると知る

これは、他の記事でもよく書いていることですが、感情を二つに分けると、

  • ポジティブな感情(嬉しい、楽しい、安心、愛おしいなど)

    → ぜひ感じたい

  • ネガテジブな感情(怒り、悲しい、劣等感、罪悪感、不安など)

    → ぜひ感じたくない

があります。

私たちは、ついポジティブな感情を求めがちです。

心地良いし、幸せですもんね✨

一方で、ネガティブな感情は、できるなら遠ざけたいと思ってしまうもの。

苦しいし、しんどいし、ついつい他のことで気を紛らわせたり、無理やり「大丈夫」と言い聞かせたりして📱

でも実は、

どんな感情にも「良い・悪い」は本来ありません

すべてが「あなたの本音」を教えてくれる大切なサインなのです。

だから、ネガティブな感情も、無理に否定したり排除したりしなくて大丈夫。

まずは、「あっていいんだ」と知ってあげることから、始めてみてください🌱


感情を観察するための内観ステップはこちらの記事でまとめています👇

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「この気持ち、なんなんだろう…」 モヤモヤを感じたときに、自分の感情を整理するための内観4ステップをまとめました。ゆっくり、やさしく、感情と向き合いたいときにどうぞ。

③ 感情を無理やり抑える必要はない

湧き上がる感情を無理に抑える必要はありません。


とはいえ、道端でいきなり

「あいつムカつくーーーー💢!!!」と叫ぶのは流石に無理かもしれませんが笑

でもその代わりに、

湧いてきた感情をじっくり感じてあげる時間を、少しでもとってみてほしいんです🧘

ポジティブな感情なら自然と感じることってできますよね。

それと同じように、ネガティブとされている感情も感じてあげましょう。

よく言われているように、感情はただ“感じきる”だけで、数分で和らぐこともあります。


私が以前、オーストラリアの調理師学校に通っていた時の話です🍳

レストランのキッチンには、大きなウォーク・インの業務用冷蔵庫があるんですが、

講師の方がこんなことを教えてくれました。

「⁠何か、ムカついたことがあったら、
その冷蔵庫に入って、扉を閉めて、
「ムカつくーーーーー!!!」って叫びなさい。
そしたら、スッキリするよ。⁠」

私はその時、

トイレの個室でウサギのぬいぐるみを殴る、

クレヨンしんちゃんのネネちゃんのお母さんを思い出しました🐰 笑

それからしばらくして、運転中に本当にムカつく事があったんです。

そのとき、思い切って車の中で

「ムカつくーーーー😤!!!」と叫んでみたら…

びっくりするくらいスッキリして、

すぐに怒りが昇華されていきました🚙💨

ということで、本人に怒りをぶつけられない場合は、誰にも聞かれないところで叫ぶのはおすすめです笑

つまりは、生活の中で工夫して、

よく叫び、

泣き、

笑い、

喜びの舞を踊る、のはどうでしょうか💃

④ 感情は“心のナビ”と捉えてみる

最後に大切なポイントをひとつ。

それは、感情を“サイン”として捉えることです💡

表現はなんでもいいんですが、例えば

  • 私の本当の望み

  • 私の本当にやりたいこと

  • 私の本音

  • 私の心の声

  • 私の魂の叫び

こうした自分の内側の声

叶ったときに現れるのが、ポジティブな感情。

一方で、それに反したことが起こった時に現れるのが、

ネガティブな感情です。

つまり、ポジティブな感情もネガティブな感情も、

ただ、あなたの本当の声を表現しているだけなんです。

それなら、

感情を味方につけて、

ヒントとして受け取って、

自分自身に聞いてみて、

「自分の本当の望み」を知るためのナビゲーションとして活用すれば良いのです🚙

そうすることで、「自分の本音」を大切にしながら、さらに選択や行動のヒントにして、人生を生きる事ができるようになっていきます。

おまけ | 感情を“ナビ”にする時に気をつけたいこと

感情をナビとして使うときに、

少しだけ意識しておきたいこともあります 🌳

① 欠乏感や不足感や不安が動機となっている場合

それが満たされたときに感じる「嬉しさ」は、

純粋な喜びというより、「安堵」に近い感情かもしれません。

感じたものは、

「純粋な喜びだったか?」


そもそもの動機は、

「純粋なワクワクだったか」

を見極める必要はあります。

ただし、その時に見極められなくても大丈夫。

感情のナビは、後から“違和感”という形でまた教えてくれます👍


② 特に他人が関係する場面

感情(特に怒り)と、衝動的な行動をなるべくセットにしないこと。

あ、誤解のないように言っておくと、

ワクワクなどの感情からの衝動って、

スピード感ある行動や流れに乗る時にすごく有用です🔥

が、特にネガティブな感情の時の衝動的な行動って後悔すること多くないですか?

そういう時は、まずは自分の感情に気づいてあげる👀

そして、感情をちゃんと感じきってから

その人への思いやりも含めて、バランスよく自分の在り方として選んでいく🌱

感情を感じきってから、

「じゃあ私はどうしたい?」と問い直すことも時には有用です。

このプロセスが、自分の人生を「心から望む方向」に整えていく鍵になります。


本音を探る内省方法はこちら👇(リライト記事)

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まとめ | 感情はむしろ大切な人間の力

私自身も以前は、「感情が深すぎるのは弱点だ」と思っていました😢


でも今は、人間らしさの証であり、むしろ強みだと思えます。


感情は、確かに苦しい時もあります。

でも、その奥には「私の本音」があると知っているからこそ、

感情を否定せず、

ヒントとして受け取りながら、自己対話を重ねるようになりました💬


感動してすぐ泣くところや、すぐ共感しちゃうところも愛しく思いながら、文章やセッションに活かしていきたいです。


もし今、

「感情って厄介だな…」

「振り回されてばっかりだな…」

そんなふうに思っている方がいたら、


ほんの少しだけ、視点を変えて、

「感情は、自分の味方かもしれない」と見直してみませんか?


それでは、今回も読んでいただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう🍵


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くりちゃん

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神奈川県出身。現在は韓国在住。

大学卒業後、ずっと夢だった色々な国で働く生活をするが、なんとなく生きづらさを抱える。

人生も半ば、自己対話によって、答えは自分の内側にあることに気づく。そして、徹底的に自分に向き合い、自分を受け入れることの大切さを学び、生き方が変わる。

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