本音に気づくための4つのステップ|感情を整える内省のやり方
自分の本音を知りたい方も、知るのがちょっと怖い方もこんにちは。
日々生きていると、いろいろなことがありますよね。
何かのきっかけで湧いた感情。ふとした瞬間に戻ってくる、あの記憶や思考。
気がつくと、頭の中がぐるぐるして「この気持ちは本当なのかな?」と迷うことも。
感情に飲まれてしまい、「自分の本音」がわからなくなる。
これは、多くの人に起こることです。
この記事では、感情をヒントに心や頭の中を整理しながら、自分の本音に気づき、感情を昇華していくための内省ステップをご紹介します。
「感情の奥にある本音を知りたい」「なぜこんな気持ちになるのか知りたい」「感情に振り回されるのをやめたい」——そんな方にぴったりの内容です。
※2025年8月にこの記事の内容の表現を整えました。
感情は「本音のサイン」
ちょっと本題に入る前に…
みなさんは、感情ってなんだと思いますか?
生理現象…脳内科学物質…よくわからないもの…
色々な捉え方があると思いますが、感情は「心の奥底の本音・想いに気づいて〜」というサインだと私は考えています。
ポジティブな感情も、ネガティブな感情も、本来はどちらもあって良いものです。
怒り、悲しみ、寂しさ、劣等感、もやもや。
正直、できれば感じたくない感情ですが、その感情も、あなた自身が、あなたに「気づいてほしい」というサインだと思うとちょっと見方が変わるかもしれません。
📚 感情の扱い方にちょっと「苦手感」がある方は、こんな記事もおすすめ
4つの内省ステップ
それでは、感情の深掘りをする内省(自己対話)ステップをご紹介していきます⛳️
STEP 1|感情の「きっかけ(トリガー)」を見つける
STEP 2|感情の奥にある“本音”を探る
STEP 3|気づいた“本音”を受け入れる
STEP 4|“気づき”をこれからの自分に活かす
STEP 1|感情の「きっかけ(トリガー)」を見つける
感情が湧く時には、必ず何かきっかけ(トリガー)があったはずです。
例えば、
・誰かに何か言われたときに、モヤッとした
・SNSの投稿を見て、心がザワザワした
・なんか悲しい(直前に何かあった)
まず、きっかけが何だったか、言葉にしてみましょう✍️
〈 書き出してみるリスト 〉
- 感情の名前(怒り、悲しさ、悔しさなど)
- その感情が湧いた瞬間、何が起こったか?
- 誰の言葉?何を見た?どんな出来事だった?
客観的に書き出してみるのがおすすめです。(スマホメモや紙でもOK)
頭で考えすぎて、感情がわからない場合は、一旦目を閉じて、胸の辺りやお腹の辺りに何を感じるかでもOKです。(胸が苦しい、呼吸しにくい、喉が詰まる感じ、胃のあたり重いなど)
📚 感情を言葉にする方法はこちらに詳しく書いています
STEP 2|感情の奥にある“本音”を探る
感情やきっかけを言語化したら、次のステップです。
その奥にどんなあなたの「本音」や「想い」や「望み」があったのか、深掘りしていきましょう。
きっかけと感情をもとに、自分に問いを投げかけます。ここで重要なのが、「質問」です。
今回は、みなさんもすぐに使える基本の質問を、リストにまとめてみました。
〈 本音に近づくための質問リスト 〉
- 今、私は本当は何を求めていたんだろう?
- この状況で、どうしてほしかった?
- 理想の状況はどうだったらよかった?
- 何が起きたら、「ほっとできた」と思う?
- 心が反応した背景に、どんな思い込みや期待があった?
- この感情、過去のどんな体験と似ている?
- この感情の下にあるものを、ひとことで言うと何?
この「質問」の質で、どのくらい深掘りができるかが変わってきます。
📚 問いの詳しい立て方については、このシリーズでまとめています
・Part1|問いが変わると世界が変わる
・Part2|自己対話を深めるコツ
・Part3|モヤモヤした時に使える問いテンプレ集
また、内省をしていると、途中でよくわからなくなってしまうこともあるかと思います。
そこで、よくある3つのつまずきポイントと向き合うヒントをまとめました。
〈 内省のつまずきポイント3つ 〉
① 同じようなことばかりぐるぐる考えてしまう
→ 対策のヒント:大きめの紙に一旦とりあえず全て書き出してみたり、信頼できる人に話してみる。ChatGPTとの対話もおすすめ。
②「これかな…いや違うかな…」と確信が持てない
→ 対策のヒント:いったん仮でもOKにする。「かもしれない」で十分。完璧にやろうとすると、苦しくなってしまいます。一旦寝かせて、後日再度向き合ってみると、新しい視点を持てるかもしれません。
③「なんでこんな感情になるの?」と責めがち
→ 対策のヒント:特にネガティブな感情を抱くことに対して、自己否定したくなることがあるかもしれません。自分を責めるより、「そう感じて当然だよ」と優しく自分に共感してあげましょう。
自分で質問を考えて深掘りって結構難しかったりしますよね。STEP4のあとに、ChatGPTの使い方(おすすめプロンプト)も紹介しますので、最後まで読んでみてください。
お察しの通り、このステップが一番時間がかかります。私個人の肌感ですが、AIとの対話を使うと40分~1時間半で、「本音」に辿り着きます。
STEP 3|気づいた“本音”を受け入れる
質問をして深掘りをしていくと、「はっ!」となる瞬間がきます。Ahaモーメントと言っても良いかもしれません。
「私ってそんなこと思っていたんだ」「本当はこうして欲しかったんだ」「本当はこうしたかったんだ」というような「本音」に到達するはずです。底に行き着く感覚です。
その「本音」がたとえ恥ずかしくても、びっくりするようなものでも、まずは「そうだったんだね」と自分で認めてあげることが大切です🌱
私も深掘りをして、「え、私ってこんなに性格悪かったの?」と思ったことが何度もあります。でも、そこで自分を否定する必要は全くありません。
過去を変えることはできなくても、自分の気持ちは、今ここで自分自身で受け止めてあげられます。それが、きっとあなた自身を癒すことになりますよ。
さて、ここまでできれば、万々歳です。
ちなみにここで、本当の「本音」にたどり着いて、自分で認められると、同じきっかけで出てくる感情はほぼ戻って来なくなります。それを感情の昇華と呼んでいます。
STEP 4|“気づき”をこれからの自分に活かす
ここからはもう「できれば」の範囲です。
気づいた本音を認めてあげたら、その次は選択や行動に繋げられると良いですよね。
・今、どんな行動ができる?
・これからは、どう在りたい?
・同じようなことがあったら、どうしたい?
と聞いてみると自ずとどう活かしたいか見えてくると思います。
すぐに行動しなくてもOKです。ただ意識することが変化の入口になります。
深掘りがむずかしい時は?(ChatGPTなどのAIを使おう)
こういった内省は、ひとりだけでやると行き詰まることもよくあります。また、得意・不得意や、慣れていなくて勝手が分からないということもあるかと思います。
そんな時は、第三者の視点を取り入れるとよりスムーズで、ChatGPTを使ったセルフ深掘りもおすすめです。私も、鬼ほど使っております。
無料だとバージョンに制限がありますが、有料だとしても月3,000円程です。(2025年10月現在)
時間を気にせず、内省ができるので、自己投資としてはかなりコスパが良いと思います。
以下に、私の使っているプロンプトをご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
おすすめのプロンプト(指示)の例
① 自分の感情があやふやな時(言語化の補助)
私は今、モヤモヤした気持ちを感じています。
この感情を整理するための問いかけをしてください。
② 深掘りが進まない時(行き詰まり感)🌱おすすめ
【ここに感情や出来事を書く】
今感じている感情について、
さらに理解を深められるような問いかけを、1つしてください。
私が答えるので、さらに深掘りする質問をまた1つしてください。
③ 「今の状況」を踏まえて進めてほしい時
あなたは心理カウンセラーです。
以下の内容を読んで、私の気持ちを受け止めた上で、
私が本音に近づけるような問いかけを1つしてください。
アドバイスは要りません。
【ここに感情や出来事を書く】
このまま、貼り付けて使えます。ちなみに、出来事の背景や自分の性格や傾向(MBTIなどのタイプ診断の結果も有用)など、詳しく伝えるとより精度が上がりますよ💡
まとめ|本音に気づくことが、自己受容への第一歩
ここまで、読んでくださりありがとうございました。何か少しでも皆さんの感情整理のヒントになると嬉しいです🍵
感情は、あなたの内側からの大切なヒントです。なんとなくしんどい時は、あなたの心から「気づいて」のサインかもしれません。
内省は、時間もかかるし、忙しい日々の中ではスキップしがちですよね…。でも、自分の内側の声をひとつひとつ受け取ることで、心は少しずつ整っていきます。
良かったら、ときどき自分のために、向き合う時間をとってみてください🌱
私も、内観と内省に本気で取り組むことでやっと生きやすくなりました。あなたがあなた自身と向き合う時間を、応援しています。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう🍵
〈 今回の記事のまとめ 〉
- 感情は「本音に気づいて」のサイン
- まずは感情のきっかけ(トリガー)を見つける
- その奥にある“本当の望み”を丁寧に「問い」で探る
- 気づいた本音は、ジャッジせずに受け入れる
- 受け入れた本音を、これからの選択や行動に活かす
- 行き詰まったら、ChatGPTなど第三者視点を借りるのも◎
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🌱 自身の「性質・傾向」を知って、見えなくなってしまった「本音」を一緒に探す、自己対話ナビゲーション型セッションはこちら
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